高い見積もりの制作会社と安い見積もりの制作会社の違いについて
こんにちは。PEPの島です。
弊社は創業時からOA事業や教育事業以外にも「ホームページ制作」サービスをご提供しており、SEO対策・スマホ対応のレスポンシブコーディング・集客対策用・名刺代わりのWEBサイトなど過去に様々なホームページを格安料金で制作いたしました。
詳しい実績については弊社の「制作実績ページ」をご覧ください。
そんな本日はタイトル通り「高い見積もりの制作会社と安い見積もりの制作会社の違いについて」というタイトルについてご紹介をさせていただきます。
クライアントからも「ホームページの値段は、なぜ会社によってこうも変わるのか」ということをよく聞かれます。
確かに発注側からすれば、安ければ安いほど良いですし、同じ規模のwebサイトなのに会社によって数百万円単位で金額が変わるのは謎の現象ですよね。
実際のところ、web制作の値付けの基準は会社によって千差万別で、一概には語れませんが、その前提の上で、上記のような質問をいただいた際には、私は以下のように、「web制作会社の値付けの基本法則」をお話ししています。
今回の記事では下記の3点についてピックアップをさせていただきました。
- 価格を変える3つの要素とは?
- 値下げをしてくれる会社は良い会社か
- 安いのはクオリティーが低い?
それでは順番に解説をしていきます。
価格を変える3つの要素とは?
まず結論として価格は下記の3つの要素で変動すると考えています。
- 会社の規模
- 実施するタスク量
- スタッフの経験・スキル
一つずつ解説していきましょう。
会社の規模
会社の規模は、価格にある一定の影響を与えています。比較的規模が大きなweb制作会社に見積もりを取ったら価格が2~3倍も違った、ということは珍しくありません。
webサイトの制作費の多くを占めているのは人件費です。オフィスの賃料や設備費といった売上規模や販売量に比例しない固定費の割合は低く、売上規模や販売量と一緒に増えていく人件費が売上の5~6割を占めることがほとんどです。これはweb制作に限った話ではなく、人が中心のサービスは大抵このような収益構造になっています。
人件費が価格のほとんどを占めるweb制作やデザインなどの業態において、売上規模を大きくすると、その分人を増やす必要が出てきます。結果、売上に占める人件費の割合はほとんど変わらず、利益率も上がりません。ただ売上が上昇するだけです。そのため、規模を活かした値下げが非常に難しいです。
上場企業、上場を目指している企業は、ある程度以上の高利益を求められるため、価格を高額に設定する必要により一層迫られます。何か特別な仕組みでも持ってない限り、安価なサイト制作を提供するのはほぼ不可能です。
このようにweb制作という業態は、規模の経済性とは真逆の、規模の不経済性が働きやすいビジネスです。そのため、規模が大きな会社ほど価格が高くなり「結論、フリーランスが一番安い」となるのです。
実施するタスク量
個人的にはこちらもかなり大きく変わってくるものになってき、例えば同じページ数のwebサイトを作るという仕事でも、
- ヒアリング
- ワイヤーフレーム
- ビジュアルデザイン
- HTMLコーディング
- 納品
というプロセスを踏む名刺程度のものを制作する場合であれば比較的安価で構築することだって可能です。
一方で下記はいかがでしょうか?
- ヒアリング
- ログ解析
- ユーザーテスト
- 競合分析
- 顧客定義(ペルソナやカスタマージャーニー)
- マーケティング戦略の整理
- コンテンツ企画
- デザイン調査&コンセプトメイク
- ビジュアルデザイン
- HTMLコーディング
- テスト
- 納品
このようないわゆる「ガチ」で作り込んでいくサイト制作になると圧倒的なる工数が変わってくるためwebサイトの品質は上がりますが、当然価格も高くなります。
時々耳にするのですいが「提案をしてくれない」「しっかり考えてくれない」と、現在取引をしているweb制作会社に対する不満を漏らすクライアントがいらっしゃいますが、よくよく話を聴くと、かなりの低価格・短納期で発注していることがあります。
もちろんその妥当性を発注企業側が想像するのは難しいのですが、我々のような専門家からすれば、その金額や納期では顧客理解にかける時間がそもそも取れず、とても自主的に提案することなんてできないだろう、と感じることも多いです。
スタッフの経験・スキル
規模以外で価格に影響を与える要因としてもう一つあるのが、スタッフの経験やスキルです。
- 優秀なデザイナーやエンジニア→給与高い→価格高い
- 経験が浅くてスキルが低いデザイナーやエンジニア→給与低い→価格安い
つまり、経験が浅くスキルが低いスタッフを多く抱えているweb制作会社ほど金額は安くなり、経験豊富でスキルが高いスタッフを多く抱えているweb制作会社ほど金額が高くなる、ということです。
これは、安さを追求するほど、「経験が浅いデザイナーが担当する」「経験不足のディレクター故にプロジェクトが混乱する」というリスクが高まることを意味します。
もちろんこれは可能性の話であり、相性の問題もあるので、100%そうなるという話ではありませんが、可能性としてはそうなります。ちなみに弊社では経験年数7年目のWEBクリエイターが属しております。
値下げをしてくれる会社は良い会社か
さて、上記のような基本法則がある中で、それに当てはまらない「お得な価格」を提示してくる会社もおそらく存在するでしょう。
しっかりとタスクを実施し、ベテランが担当するけど、要求した通りに値下げをしてくれるweb制作会社です。発注企業にとってはありがたい存在ですが、本当にこういうweb制作会社は良い会社なのでしょうか?
これも私の推論含みの話ですが、こういうweb制作会社は、経営をしっかりと考えていない可能性があり、その意味でリスクがあるように思えます。
仕事がない状態あるある
「仕事が空くより、安くても仕事を埋めた方がいい」と考え、web制作の仕事を値下げするとどうなるでしょう。500万円で売らなければ黒字にならないものを、400万、300万と値下げをして受注するような行為です。
「仕事が空くより埋めた方がいい」と錯覚をしてしまうのは、金額のほとんどが人件費だと錯覚しやすいからです。製造業や飲食業であるならば、仕入れの原価があるため、原価を下回るような値下げはよほど戦略的でもない限り行いません。
発注企業にとっては一見ありがたい存在に思えますが、こういう経営リスクがあるweb制作会社と付き合うには、それなりの覚悟も必要です。
こういう会社は自転車操業になりがちで、スタッフは忙しく、余裕がない状態に陥ります。
連絡が遅かったり、対応が雑になったりするかもしれません。担当者が突然辞めていなくなるかもしれません。
公開後に「これ以上対応できない」と更新や保守を断られる場合もありますし、大きな変更をしたいとき、その会社は業態変更をしているか、最悪は無くなっている場合もある得るかもしれません。
値下げ圧力を高めようと安易に考えず、その会社が健全に経営できる金額で発注してあげることが、結局は発注企業にとっても長期的なメリットをもたらすと考えた方が良いと、制作会社側としては思います。
安いのはクオリティーが低い?
ここまでどちらかといえば「安いweb制作会社のリスク」の話が多かったかと思います。しかし私は一概に「安いweb制作会社=ダメ」とは思ってはいません。
適材適所という言葉があるように、発注企業が何を求めているかによって、適切なweb制作会社の条件も価格も変わります。
例えば市場の反応をテスト的に調べてみるためにミニサイトを立ち上げるだけのプロジェクトで、SEOで高順位を求めたりリサーチや戦略立案から入念なテストまで行うような高額なweb制作会社に発注するのは、明らかにやり過ぎです。
一方で株式会社PEPでは8割以上のクライアントが「名刺代わり」のサイトが占めています。
安価でスピーディーに立ち上げ、不具合や不都合があれば、公開後に修正していけばいいでしょう。
webサイトの特性はいつでもすぐに変更や修正ができることですから、「公開時点のwebサイトのクオリティ」は、事業的にはそれほど重要ではないはずです。
投資した金額と成果や品質は、ある程度まで比例しますが、どこかで相関を失います。その見極めは難しいですが、安易に安い/高いで選ぶのではなく、自分たちがほしい成果や品質に対して「丁度いい」と思えるweb制作会社を、じっくりヒアリングして選ぶことが重要です。
良くないパターン
安価なweb制作会社に自主的な提案や企画力、細かな品質まで求めてしまうことです。このエントリーで紹介したように、web制作会社の価格には、規模、タスク量、スタッフのスキルと一定の相関があります。
その法則性を無視したような、発注側に都合がいいweb制作会社には、別のリスクが存在します。
「美味しい話は存在しない」と考え、できるだけ日頃からweb制作会社の情報を集め、機会があれば話を聞き、サイト制作の相場観を知っておきましょう。その上で、適切な金額で納得感のあるweb制作会社が選べるよう、準備しておくとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では下記の3点についてピックアップをさせていただきました。
- 価格を変える3つの要素とは?
- 値下げをしてくれる会社は良い会社か
- 安いのはクオリティーが低い?
これらのようにPEPでは設立当時からお客様と一緒にサイトの評価を強くしていき「活きたホームページ作り」をしていきたいという想いがあり、お客様の会社のパートナーとして、お客様の会社の繁栄のため、少しでも手助けできればと考えています。
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